今までに味わったことのないような
興奮
力の差を見せつけられた夜となった。
アコギの鳴らし方ひとつとっても、
こだわりが隅々にまで。
わかる、わかる、説明をしてもらって、
リハ終わりのステージでの雑談、
お互いのギターを弾きながら、
その説明を聞きながら、
ここまでもってきたひとつひとつの集中力、
そこに尊敬の念を抱いた時点で、
隙間風が吹いた。自分の体の中に。
あとはそこに本番中、嵐が吹き荒れた、
自分は小屋は、バラバラに壊れた。
こういう共演がしたかった。
1からやり直さなければ、
そんな気持ちになった。
3年半前に延期、そして中止、
になったライブなのに、
その時のポスターを捨てずに、
大量に保管していてくれたリキッドルームさんに、
ありがたい気持ちになった。
そしてやっぱりやろうよ、と思ってくれた、
カネコアヤノさんに、感謝。
集まってくれたお客さんに感謝。
はっきりと完敗した。
また次があるなら、もっともっといい歌を書いて、
同じステージで、燃やし合いたい。
なんだったのか、検証する余裕はなかった。
ただ、巻き戻しの効かない時間だったことはたしかで、
進んでいく「時」そのもののようなライブだった。